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 総合技術監理部門 択一式問題の勉強方法

総合技術監理部門の筆記試験では択一式問題と記述式問題が出題されます。

記述式問題が極めて難解なことを考えると、筆記試験に合格するには、択一式問題でなるべく多くの得点を稼いでおく必要があります。

ただ、択一式問題も以前より全体的な難易度が上がっているため、的確に得点を重ねるには、「効率的な勉強方法」を理解し、なおかつそれを実践しなければなりません。

このページでは、総合技術監理部門の択一式問題に関して、具体的な出題例とその解説のほか、「総合技術監理部門キーワード集」の効率的な勉強方法について解説します。

総監キーワード攻略法2024の表紙

文部科学省発出の「総合技術監理部門キーワード集(2024)」について、廃刊された「技術士制度における総合技術監理部門の技術体系(第2版)」等をもとに解説テキストと音声CDにまとめました。「5つの管理」に関する膨大なキーワードについて、聞き流しと音読の繰り返しで、スキマ時間を利用した効率的な学習を進めることができます

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​1 択一式問題の例と考え方(容易な問題)

択一式問題の例と考え方

​1-1 択一式問題の例

近年難易度が上がっているとされる技術士総合技術監理部門の択一式問題ですが、実は一般常識で正答が可能な出題や、『総合技術監理部門キーワード集』をある程度勉強している人なら容易に正答できる出題が例年一定の割合で出題されています。

例えば、次のような出題です。

​出題例

いわゆる技能実習法(外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律)に基づく外国人技能実習制度に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 技能実習生を受け入れる企業は、実習生のグループ単位で技能実習計画を作成しなければならない。

  2. 技能実習生は、初年度に2か月間の講習を受講することをもって、2年度目以降の技能実習に進むことができる。

  3. 技能実習は、労働力の需給の調整の手段として行われてはならない。

  4. 技能実習生の賃金は、使用者と実習生が最低賃金法による最低賃金を下回る賃金で合意し労働契約を締結した場合は、合意した額とすることができる。

  5. 技能実習生は、日本国内において最長10年間の技能実習を受けることが可能である。

​​(令和2年度出題)

1-2 考え方

これは、技能実習制度についての出題ですが、その名の通り、制度の目的は外国人に技能実習させることであって、労働力の需給の調整の手段として行われてはならないのが技能実習法の基本理念です。

そのことは知らなくても、各選択肢を素直に読めば、選択肢3が正しくないわけはない、ということに容易に気が付くでしょう。

他の選択肢は具体的で一応もっともらしい内容になっていますが、選択肢3がある以上、積極的に選びに行くほどの信頼性はありません。

こうした正答が容易な出題が、例年、2割程度は出題されています。

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​2 択一式問題の例と考え方(難解な問題)

択一式問題の例と考え方(難解な問題)

​2-1 択一式問題の例

文部科学省のウェブページには、『総合技術監理部門キーワード集』について、次のような説明文が記載されています。

 「それぞれの管理分野のキーワードは各管理分野の基本となるキーワードを整理したものであり、すべての関連キーワードを網羅しているわけではない。(総合技術監理部門の概念及び技術体系を示すものであり、試験範囲を示すものではない。)」

 つまり、択一式問題の全40題の中には、キーワード集の範囲外からの出題も存在するのです。

例えば、次のような出題です。

​出題例

無人航空機は、緊急時の情報収集をはじめとする様々な場面での活用が期待されている。無人航空機(航空法によるもの)を飛行させる際に順守すべき事項に関する次の記述のうち、もっとも適切なものはどれか。

  1. 無人航空機及びその周囲の目視による常時監視には、双眼鏡による常時監視や補助者による常時監視は含まれない。

  2. 屋内であっても人口集中地区は航空法の規制対象となるので、他の条件によらず飛行に国土交通大臣の許可が必要となる。

  3. 無人航空機を用いて農薬を散布する場合には、国土交通大臣の承認は必要ない。

  4. 無人航空機の操縦や画像伝送に利用する無線通信システムは電波法令の規制対象外となるので、使用する周波数と送信出力によらず飛行に無線技士の資格は必要ない。

  5. 無人航空機を用いて計測機器を設置する場合には、他の条件によらず国土交通大臣の承認が必要となる。

(令和2年度出題)

​2-2 考え方

これは、いわゆる「ドローン」についての出題ですが、今後各分野で活用される可能性のある新技術という点で、総合技術監理部門の技術士であれば関心を持っていてもよい分野です。

しかし、問われているのは航空法に関するものであり、一般常識からしてもかなり難易度の高いものと言えます。

少なくとも、『総合技術監理部門キーワード集2020』には無人航空機についての記載はありません。

そうした意味で、『総合技術監理部門キーワード集2020』のみを勉強した受験者にとっては正答不能な出題、と言えるでしょう。

このような出題に対しては、明らかに正答出ない選択肢を除外して、正答の確率をゼロから少しでも引き上げることに注力するほかはありません。

このように、『総合技術監理部門キーワード集』から出題されず一般常識でも対応できないような設問は、例年、数問は出題されています。

また、キーワード集に関する出題であっても、各選択肢のかなり細かい部分でようやく正否が判別されるなど、難易度がかなり高い出題もあります。

そのような、正答が困難な出題の割合は、年度にもよりますが、概ね2割程度はあるでしょう。

総合技術監理部門の難易度は以前よりかなり上昇していると言われていますが、こうしたことがその背景にあるでしょう。

このような、正答が困難な出題が2割程度は出題されます。

そして、先ほどの正答が容易な出題2割を除く6割程度の出題が、キーワード集に基づいた適正な出題であると言えます。

このようなことから、総合技術監理部門の択一式問題については、容易な問題を確実に正答し、困難な問題も正答の可能性を高める努力を続けると、結果として6割、7割の正答を得ることは困難ではありません。

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​3 総合技術監理部門キーワード集の勉強方法

総合技術監理部門キーワード集の勉強方法

総合技術監理部門の択一式問題は『総合技術監理部門キーワード集』に基づいて勉強を進めることで、6割以上の正答を得るのは十分に可能です。

ただ、ここで問題になるのが、各キーワードについての情報をどのように集め、どのようにマスターするか、ということです。

 

まず、収集については、市販の参考書で基礎的な情報を集めるのは可能です。

ただ、各選択肢のかなり細密な部分で正否が分かれる出題も多く、参考書の勉強だけで6割、7割の正答を得るのは困難かもしれません。

よって、それを補うために、独自の情報収集をする必要があります。

 

これについて、インターネットで検索するのは簡便な方法です。

ただし、ネット上の情報は玉石混交であり、決してキーワードの全体像をまとめているものばかりではないことに注意が必要です。

また、仮に参考書を頼りにネットで情報を広げていったとしても、そうしたキーワードがおよそ900個にも上るわけですから、その全てについて的確に情報をまとめることは、特に時間の無い技術者にとっては容易ではありません。

そのことは、多くの技術士が総合技術監理部門を目指すことに二の足を踏んでしまう、十分な理由になると言えるでしょう。

 

また、収集した膨大な情報は、集めただけでは意味はなく、それを頭脳にインプットしなければ、得点に結びつけることはできません。

これはこれで、また大きな関門です。

『総合技術監理部門キーワード集』の中には「ハインリッヒの法則」「持続可能な開発目標(SGDs)」といったように、言葉の意味を理解すればよいものだけでなく、「階層化分析」「リスクマネジメント」など、言葉の意味だけではなく、図表などを用いて概念としてインプットする必要があるものも多くあります。

 

これら900個以上ものキーワードについての膨大な知識を漏れなく理解するには、忙しい技術者の立場であればあるほど、工夫を凝らす必要があります。

本講座の書籍である『聴く!技術士二次試験一発合格のツボ』では、技術士の二次試験対策として作成した技術ノートを、スキマ時間に音読とヒヤリングを繰り返す「超効率勉強」の実践を提唱しています。

膨大な業務も抱えて総合技術監理勉強にまともな時間を割けない技術者にとって、移動時間や待ち時間といった、毎日の24時間の中に細切れに存在する数分単位の時間を、こうした超効率勉強に充てることは、大変重要です。

そうすることで、多大な労力をかけることなく総合技術監理部門の択一式問題の合格に必要な最低限度の知識をマスターすることができるからです。

 

あなたが、技術士としての忙しい生活の中で勉強効率を最大にするには、通勤や就寝前といったちょっとした時間にでもできるヒヤリング、そしてインプットされた知識を頭の中で整理する音読。
これがきわめて効果的といえるでしょう。
本講座でご用意している『総監キーワード攻略法2024』は、こうした総合技術監理部門の択一式問題の対策として、6~7割の正答を導くために必要な最低限の総合技術監理部門の知識を集約し、テキストと音声ファイルにまとめたものです。

この音声教材を携帯端末などに落として、電車の中などでボーっと聴いてみてください。
また、夜、子守唄代わりにボーっと聴いて見てください。
会社の昼休みなどに、耳にイヤホンを突っ込んで何度もボーっと聴いてみてください。
何度も・・・、何度もです。
それを、まずは一ヶ月ほど、続けてみてください。
ただし、何度も・・・、何度もです。
回数を数えているようではいけません。
数えきれないほど、何度も何度も、何度も何度も、ただひたすら繰り返すのです。

すると、そのうち、あなたに一つの変化が訪れます。
一言で言うと、「飽きてくる」ということです。
1倍速で聴いていると、そのうち1倍速のスピードを遅く、もどかしく感じるでしょう。
そう感じてきたら、教材の中で用意している1.5倍速ファイル、2倍速ファイル、3倍速ファイルについて、次に再生スピードが早いファイルを携帯端末などに落として、再び何度も繰り返しヒヤリングしてみてください。

 

このようにすることで、全編の勉強に要する時間が、どんどん短くなっていくのです。
でも、ここでも、ボーっと、ということで十分です。
1倍速の場合、全編を再生するのに、およそ8時間程度を要するのですが、これが1.5倍速になると6時間に。

そして、2倍速の場合は4時間程度、3倍速までいくとなんと3時間で、キーワード集全ての勉強を終えてしまうのです。
もう、そうなると、好きな音楽なら音符を見なくても全てのメロディが脳裏に刻まれてしまうように、ボーっとしているだけでもあなたの頭脳には総合技術監理部門試験の合格に必要な知識が自動的にスルスルスルっと格納されてしまうのです。

 

こうしてヒヤリングをマスターしたら、次は音読に励むようにしてください。
キーワードに関する解説をまとめたテキストを、ぜひあなた自身で音読してみてください。
これも、最初は1倍速からはじめましょう。
ボーっと、というのはそのままで結構です。
ただし、何度も・・・、何度もです。

そのうち、1.5倍速、2倍速とどんどんスピードを上げて、回数を稼いで行きましょう。
また、苦手なところだけをピックアップしたりして、なるべく効率化を図っていきましょう。
しかも、いずれも空き時間を利用して行いましょう。

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